買うと決めたあなたへ
知りたいノウハウをわかりやすく紹介!
大きなはなし

【深刻】日本各地で激増する空き家【日本の未来は?】

問題

こんにちは、まめおです。

生活の基盤となるおうち

高度成長期には生活の基盤となる住宅の建設が政策によって促進され、人口増加に対応すべくマイホームの取得も奨励されて大量の新築住宅が常に供給されてきました。

最近では低い利率で融資を行う住宅ローンにも支えられ、多くの新築戸建住宅・集合住宅が生み出されました。

しかし、ここにきて少子高齢化人口減少社会の到来などに伴い、空き家が急増、大きな社会問題としてクローズアップされています。

  1. 少子高齢化
  2. 人口減少

今回は経済成長を遂げて安定期を越え再び大きな転換点を迎えている日本社会のひとつの象徴ともいうべき空き家問題について、その現状をみていきたいと思います。

この記事を読むことによって、深刻化する空き家問題の今を見つめ、自分ごととして空き家発生の原因を考えイメージすることができるようになると思います。

空き家率の試算

日本の空き家率は戦後から一貫して上昇傾向にあったものの、ここ20年の増加は著しく1993年から比べると約4割も増えています。

今後もこの傾向に歯止めがかかることはなく、野村総合研究所の試算では2033年の住宅全体に占める空き家割合は30.2%となりました。

2033年の住宅全体に占める空き家割合は30.2%!

まめお

実に3軒に1軒は空き家という時代が現実になろうとしています。

空き家の定義

国土交通省によれば空き家のタイプは次のように分類されています。

  1. 二次的住居:常に居住してはいないがまれに使われている空き家
  2. 賃貸用または売却用の住宅:新築または中古で賃貸や売却を目的としているが契約が成立していないため空き家となっている空き家
  3. その他の住宅:転勤や入院による長期不在や建て替え、取り壊し予定など、その他の理由で人が住んでいない空き家

深刻なのは「その他の住宅」で、その増加率は加速的に増えています。

一時的な空き家状態ではなく、長期にわたって人が居住しないままの住宅不十分な管理で放置された空き家が確実に増加しています。

  1. 定期的な換気や適切なメンテナンスが行われないまま老朽化すると、台風や地震など小さな災害でも倒壊する危険が高まり、周囲にも人的・物的被害を与えてしまう可能性があります。
  2. 雪の多い地域などでは、積雪による重みで壊れたり倒木・落雪の危険が高まります。
  3. 繁茂した雑草や住宅の傷みによって周囲の景観が悪化します。
  4. 野生動物が住処としたり不法投棄を誘発したりすることで衛生環境も悪化しがちです。
  5. 不審者が侵入して住み着いたり、放火を誘発したりと治安悪化につながるケースもあります。
まめお

空き家は周囲の住環境に深刻な影響をもたらし、住宅地としての価値を大幅に低下させてしまいます。

空き家増加の原因

  1. 核家族化と都市への人口移動の進行により、取り残された高齢者が高齢者施設に転居したり死亡したりして空き家となるケース
  2. 中古ではなく新築を好む日本人特有の性質
  3. 相続による管理者の不明瞭化
  4. 地域自体の過疎化が進んで買い手や借り手が見つからないケース
  5. 家財道具や仏壇などが残されていて手放せないケース

適切に管理がなされていれば少なくとも周囲に深刻な悪影響を与える空き家となることはありませんが、相続人や管理者が遠方に住んでいる場合はなかなか目が行き届かなくなるのも無理はありません

  1. 所有者が撤去を考えても、多額の解体費用の発生や更地にすることで生じる固定資産税の増加から躊躇することもしばしばです。
  2. 売却や建て替えなど後の利活用目処が立っていなければ、ただ高額な負担だけがかかることを積極的に行う人はいないでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

こうして放置された空き家が問題を引き起こすものとなっても、やはり住宅として個人の資産であるため、国や自治体が勝手に処理をすることはできません。

そこで対策として、市区町村にこれまでなかった法的な根拠と権限を与え、空き家の所有者に撤去を促したり、最終手段としては代執行で処理したりする取り組みが始まっています。

また税制面の見直し助成制度で、中古住宅としての再活用や流通の促進を図るケースも増えてきました。

まだまだ課題は多くありますが、地域の実情に沿う対策を国をあげて展開し、皆で空き家問題の解消に向けた努力を続けていく必要があるのではないでしょうか。