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【解説】物件調査は何をする?【ひとつとして同じものがない不動産】

調査

こんにちは、まめおです。

おうちを買うと決めたとき、非常に重要になるのが、購入を検討している物件に関する情報をいかに収集できるかにつきると思います。

この情報収集の如何によって、のちのトラブルを発生を左右すると言っても過言ではありません。

不動産はひとつとして同じものはない!

なのに不動産は高額な買い物になる場合が多く、時間的制約があるなかで情報収集を進めていかなければならない難しさがあります。

不動産の専門家ではない多くの消費者にとって、この難しさを乗り越えていくことは大変ではないでしょうか?

  1. 外見は綺麗で問題がないように見えるおうちでも、構造上の問題雨漏りシロアリ被害など目に見えない欠陥があるかもしれない。
  2. 建築条件権利関係の問題についてはチラシだけでは分からない。
  3. 水道が整備されているけど口径が大きくなく、予定している建物では十分な水圧が確保できないかもしれない。

こうした情報は、購入を検討するうえで、明らかにされなければならない情報です。

逆に、このような情報がなければ納得のいく取引とはならないでしょう。

そこで一般に分かりにくい部分、目に見えない事情や状況まで、住機能に関わる必要情報を網羅的に明らかとし、十分な情報の透明性を確保するため、不動産会社による「物件調査」を行う仕組みがあります。

不動産会社には宅建業法第35条により、この物件調査に基づいた情報を買主となる人に対し「重要事項説明」として開示することが義務づけられています。

重要事項説明書
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リスクが完全にゼロになるということはあり得ませんが、きちんと情報を得たうえで、許容できるものなのか購入金額と見合っているかを考えていく必要がありますし、その機会が与えられてしかるべきです。

この契約前における十分な情報提供権利保護のため、設けられているのが不動産会社による「物件調査」なのです。

この記事を読むことによって、不動産会社が行う物件調査の内容について理解でき、トラブル回避に向けての予備知識を得ることができるようになると思います。

①法務局調査

  1. 不動産登記事項証明書(登記簿謄本)
  2. 商業登記事項証明書
  3. 後見登記の登記事項証明書 など
  1. 該当する不動産の所有者情報権利関係などをチェックします。
  2. 公図、地積測量図、建物図面、地役権図面等を入手し、現況調査の事前準備をおこないます。
  1. 所有者は誰か?
  2. 売主と所有者は同一人か?
  3. 抵当権はどうか?
  4. 差し押さえなどは発生していないか?
  5. 境界はきちんと確定しているか?
  6. 接する道路の所有者は誰か? など

所有者の承諾を得て市区町村が発行する固定資産税評価証明書もあわせて取得しておきます。

②ヒアリング

売主から不動産の概要やこれまでの経緯についてヒアリングをおこないます。

所有者として認知している内容を確認し、当事者しか知り得ない情報を引き出して報告書へと反映させ、契約後のトラブルを防ぐよう努めます。

  1. 近隣トラブルはあるか?
  2. 事故物件ではないか?
  3. 隣地を通って給排水管が埋設されていないか?
  4. 土地の履歴・破損は?
  5. 建物の修繕履歴、維持管理の状況は?

③現地調査

現地におもむき事前に用意した資料にそって、その内容を確認していきます。

【確認事項】

  1. 敷地の形状や境界
  2. 接道幅員
  3. 建物の劣化状況や管理状態
  4. 上下水、ガス、電気
  5. 近隣の住環境 など

これまでに得られた書類やヒアリングからの情報と違う点はないかを中心に確認していきます。

④生活関連施設調査

基礎インフラの調査を行って、情報に間違いがないか確認します。

  1. 上下水道局で埋設管図面を確認
  2. ガス会社への問い合わせなどでガス配管図を確認 など

この項目についてはヒアリングや現地調査での確認事項でもあわせておこないます。

⑤法令上の制限に関する調査

該当不動産がある地域の役所等で、都市計画や建築基準法に関することを中心に調査をおこないます。

  1. 区域区分(市街化区域など)
  2. 用途地域
  3. 建蔽率・容積率
  4. 防火地域
  5. 道路
  6. 区画整理
  7. 埋蔵文化財
  8. 景観
  9. 土砂災害警戒区域
  10. ハザードマップ など

再建築が可能かどうかの観点で確認をおこなっていきます。

まとめ

いかがでしたか?

この他にも物件によってさまざまな調査を行い、取引を行うにあたって十分な情報の共有・確認が可能となるよう努めます。

不動産会社にとって、この物件調査はもっとも重要な業務のひとつでもあり、丁寧に行うことが求められています。

売主は適正な売買のためにこれに協力する必要があり、購入検討者はその意義を理解し、分からない点があれば積極的に質問するなど、結果として報告された情報を十分に活かすことが大切です。

物件調査の内容を理解できないまま契約を急いでしまった、難しくて何となく聞き流してしまったということは、事後の大きなトラブルにつながっていく可能性があります。

物件調査は、売主・買主双方にとって、物件の適正価格を知り、安全な取引を行っていくために不可欠なものですから、ぜひその内容に関する知識を身につけておいてください。