こんにちは、まめおです。
預金金利がきわめて低い水準にとどまるなか、子どもの教育資金や老後の資金確保など大切な資産を育てていくために効果的な運用を考える方が増えています。
国内は劇的な経済成長が望める段階にはすでになく、ただ貯蓄していれば良い時代から賢く運用を考えていくべき時代に入っていると思います。
資産運用の方法にはさまざまなアプローチがありますが、不動産投資もその安定的な資産性から人気があり再び注目を集めています。
投資を始めるなら誰しも良好な結果を残したい、資産を増やしたいと思うのは当然ですが、達成したい具体的な目標を描けている方は意外に少ないのではないでしょうか。
不動産投資の具体的な目標を描けている方は意外に少ない。
しかしこうした目標設定なくして安定的な成功はあり得ません。
ただ何となく緩慢と始めて仮に偶然うまくいったとしても、それは一時的な成功にすぎず最終的にはマイナスに終わっていたということが少なくありません。
そこで今回は投資の成功に欠かせない目標設定について、利回りをキーワードに考えていきたいと思います。
この記事を読むことによって、利回りの基本的な考え方について理解でき、不動産投資の目標を具体的にイメージすることができるようになると思います。
目標設定の必要性
安定的に成功を重ねていく投資家は必ず具体的な目標をもち、それを反映させた計画的な運用が行えています。
不動産投資を始めるにあたっても投入できる金額と達成したい大まかな資産目標・目的、それにかける期間や具体的な運用の目標を定めることが重要です。
- 投入できる金額
- 達成したい大まかな資産目標・目的
- それにかける期間
どのような投資を行うにしても計画性のない投資はギャンブルと変わらないものであり、失敗の悪循環をたどるリスクの高いものとなってしまいます。
目標の立て方を知り、賢い運用を始めていきましょう。
利回りの基本
現在の資産と運用の目的や運用期間と達成したい資産額の目安を整理したら、いよいよ日々の運用に直結する具体的な目標を立てる段階となります。
投資においてよく耳にするのが「利回り」という言葉だと思います。
不動産投資ならば利回りは物件価格に対してどれほどの利益が得られるか、該当する物件の収益性を測る指標のことを指すものになります。
利回りは物件の収益性を図る指標になる。
こう聞くと利回りは高ければ高いほど良いように思われるかもしれません。
しかし必ずしもそうではありません。
それは不動産投資も例外でなく、どんな投資もハイリスクはハイリターンが基本の考え方です。
利回りの高さだけで飛びつくと、思わぬ高リスクを背負ってしまいがちだからです。
利回りをどう見てどの程度を目標とすれば適切なのか、見極めていかねばなりません。
利回りの種類
不動産投資においては、大きく3つの利回り指標があります。
「表面利回り(グロス利回り)」「想定利回り」「実質利回り」の3種です。
ひとつずつ詳しくみていきましょう。
表面利回り(グロス利回り)
【表面利回り(グロス利回り)とは】
年間に得られる家賃収入の合計額を物件価格で単純に割って算出するもので、販売図面など不動産会社が広告を出す際に示す、最も一般的な収益指標です。
2,000万円で取得した物件を10万円で貸し出した場合
10万円×12カ月/2,000万円=0.06
6%が表面利回りとなります。
想定利回り
- 現状の空室を賃貸に出した時に想定される収入から計算するもので、仮に満室になったとして算出します。
- こちらも不動産の物件情報などで販売会社が示していることが多い指標です。
- 見込める最高額での計算となっているケースもしばしばで、実際の利回りはこれより低くなると考えておく必要があります。
実質利回り
これは年間に得られる家賃収入合計額から、毎年必要になる税金や維持管理費、火災保険料など諸経費を差し引いた額を、物件取得時に発生した費用で割って算出するもの。
より正確な収益性を知ることができる指標になります。
【表面利回りの例】
・管理費 1万円
・固定資産税など税金 5万円
・年間管理料 6万円
・火災保険料 1.2万円
・購入時の諸費用 100万円
(120万円-1万円-5万円-6万円-1.2万円)/(2,000万円+100万円)=約0.0509
5.09%が実質利回りとなります。
- さらにローンを用いて購入する場合には、金利による利回りのマイナス分を考えておく必要があります。
- 物件価格に対する借入割合を金利に乗じてマイナス利回りを算出し、実質利回りからこれを引いた値がローン期間中の実質利回りになります。
利回りの目標は?
目標とすべき利回りはどれくらいか考えていきましょう。
【築年数が10年以上経過しているような古い物件の場合】
- 価格が低下し表面利回りで8%以上の物件が多くみられます。
- しかし築年数が経過すればランニングコストが上昇しますから、実質利回りにするとそれより3ポイント程度低く見積もる必要があります。
【築年数が10年未満の比較的新しい物件の場合】
- 売買価格がまだ高い状態にあるため表面利回りでは6~7%程度が多くを占めてきます。
- 修繕費用など維持管理コストが古い物件より抑制できるため、実質利回りでは1~2ポイント低い4~5%とみることができるでしょう。
物件の所在地でも平均的な利回りは大きく異なります。
- 東京・大阪・名古屋など都市部の物件ならば10%を超えることはめったになく、7%程度、新しい物件ならばさらに低い利回りになります。
- 地方では10%を超える利回りも頻繁にみられ、全体を平均すれば12%程度になるでしょう。
- 古い物件や北海道の一部などでは20%を超えるものもみられます。
しかし需給で考えれば都市部で空室リスクが低くなり、地方では概して空室リスクが高めになりますから、満室状態で利回りを計算することが難しくなり実質利回りが低下してきます。
北海道などでは地域特有のコストも生じることがありますから、個々の条件をよく確認する必要があります。
不動産投資では10%以上の利回りを目標にされる方が多いといわれますが、実質利回りでこの値を目指すのはかなり難しくハイリスクの投資になると思います。
まとめ
いかがでしたか?
この記事では利回りの基本と目標設定の指標を見てきました。
利回りを高めたい場合は割安で優良な物件を探すこと、ローンを利用するなら購入価額に対する借入割合を下げることや、借入金利が低い金融機関を利用することがポイントとなります。
- 割安で優良な物件を探す。
- ローンを利用するなら購入価額に対する借入割合を下げる。
- 借入金利が低い金融機関を利用する。
表面利回りや想定利回りの高さに惑わされず個々の物件特性を踏まえた実質利回りからより良い条件の物件を探し出し、計画性をもった運用で資産の構築を図っていきましょう。